チタンティップアジングロッド3号
自作アジングロッド3号完成!
一月ほど使い込んでみましたがなかなか面白い結果が得られました。
使用ブランクはマグナムクラフト、サクラマススペシャルSM8325#1。
全長5.1ft(153cm)1ピースです。
ちなみにこちらのロッドはyahoo!オークションにて出品中です。
興味のある方は是非ご検討ください。
オークションは終了したしました。
外観

スレッドカラーはライムチャート。ヨツアミS-PETのグリーンとベストマッチ。

フロントのワインディングチェックとアーバーを兼ねたパーツはチタン削り出し。

エンドは大径開放仕様。
削り出したラバーにフランジ形状のチタンリングをはめ込んでいます。
コルクは少し奮発してフロールプラスグレード(4A+)。
高密度で痩せ難く、目埋めの必要がありません。
リールシート

リールシートはフルスクラッチのカーボンフードです。
詳細は過去記事参照。

今回はチョップドストランドではなくロービングで形状を作ったものをブレードホースでさらに補強しています。
裏側がカッコいいんですけど1ピースロッドなので外して見てもらえないのが残念です。

重量2.8g。軽くてカッチカチ。いい感じです。
ちなみに純正のDPS16フードは2つで7g強。
アーバー、ワインディングチェック
素材はフロントの露出するパーツはチタン製。内部は超々ジュラルミンで製作。

内部アーバーは形状を凸型にすることでブランクとの接地面を広く取りつつ軽量化しています。
実質的にアーバーの役割を担っている壁の部分の厚さは0.5mmほど。この薄さがミソです。

組み込みイメージ。
ブランクの差し込み部は極力短く、且つしっかりと保持できる長さを確保。
アーバーとブランク、グリップパイプのクリアランスは圧入レベルでキツキツです。これが感度に影響します。

アーバーとの接触部分はカーボンで補強してあります。一応試しでやってみましたがぶっちゃけ必要ないと思います。(むしろ無い方が感度いい説も)

ワインディングチェックはクロスカーボン製。などと偉そうに言ってますがただのカーボンパイプの輪切り。
ガイド、スレッド

スレッドはカーボンロービングスレッド。
手間がかかる割に体感できるほどの性能の向上はありません。
完全に自己満足です。
ロッドからガイド生えてるみたいでカッコいい(小並感)

チタン部もカーボンスレッド。
トップガイドはFLトップではなくKTガイドのスレッド固定仕様。ちとカッコ悪いけどパイプトップよりは外れにくいです。

チタンティップは長さ145mm、元径1.14mm、先径0.54mmに加工。
加工の際は熱によって弾性変化が起きないよう流水で冷却しながら湿式で研磨しています。
ガイドセッティングはT-ATTG12、T-KTTG6、4、3×5、T-KTSG3 計9個
トップのみ糸鳴り防止の為SIC。
チタンティップビルド界隈ではおそらく最もポピュラーなセッティングですがガイド数が少し多め。
感度とロッドパワーを高め、ライントラブルを減らす狙い。
自重
自重は27.46g
5ft以上のレングスで金属アーバーとハイテーパーブランクを使ったロッドではこの辺りが限界です。

縦置きで自立する芯出しの精度も地味に注目してほしい。笑
使用感
とにかく高感度。
私のロッドビルド史上、間違いなくブッチギリで高感度です。
極薄金属アーバーと大径グリップパイプの効果でブランクを指で弾くとキンキンと甲高い金属のような音が反響します。(キモチイィ~)
ロッドテーパーはチタンティップなので低負荷では当然EXファストなのですが、中負荷でティップ接合部がしなやかに入るので感覚的にはレギュラーファストといった感じ。
推奨ルアーウェイトはジグ単1g前後。推奨ラインはエステル0.3号。
アジングロッドのド本命ド真ん中という仕上がり。
小アジの数釣りから激渋の大アジ狙いまでなんでもござれの一本です。
ただこのロッド、いろいろ注意点が。
というよりは感度が良すぎることの弊害なのですが、とにかく余計なノイズを拾ってしまうんですね。
まずはラインのノイズ。
まだまだ使えると思って普通に使用していたエステルラインをこのロッドで使ったら糸鳴りが気になって仕方ない。
トルザイトが悪いという訳ではなく、ストラクチャーに擦ったりして微妙にライン表面が痛んでいる個所やキンクをほどいて少しちぢれている個所のほんの僅かな変化だけを拾ってノイズを出す。
毎投同じところでゴソゴソアタリやショートバイトがあると思っちゃってました。
ラインを新品にしたら無事解決。
次にリールのノイズ。
これでも自分リールのメンテには自信あったのですが、このロッド使ってデッドスローの釣りしてると他のロッドでは感じなかったウォームギヤの極極小さな摺動音を感じてしまうんですね。
これもオーバーホールを嫌というほど繰り返して何とか解決。
合わせるリールの巻き心地には注意です。
あとこれははじめての経験だったのですが、ちょっと驚いたのが”スナップのノイズ”
どういう事?って感じですが、これが確かにある。
ジグ単での釣りの時チョンチョンとアクション入れてフリーフォールをとった後ラインにテンションかけると「コリッ」とか「コツッ」とか毎投感じるんですよ。
これをフリーフォール中のアタリだと思って延々合わせ入れてたんですが、どうやらそうじゃないらしい。
この時ティクトのラクリップを使っていたのですが、謎のアタリの正体はこれだったみたい。
フリーフォール中に姿勢の崩れたジグヘッドのアイの後方にスナップが回り込んで泳ぎ出しにアイを乗り越える際に「コリッ」っというノイズを出していた模様。
特にバークレイのアジデントや34のストリームヘッドなど横アイのジグヘッドは症状が顕著です。
スナップやめて直結びにしたらノイズは解消しました。
過ぎたるはなんとやら、感度が良すぎるのも考え物です。
なんかネガティブなことばかり書いてしまいましたが考えてもみてください、いざこの感度がプラスに働いた時のことを。
誇張無しで世界が変わります。まじで。
「世界一アジングの上手い人ってきっとこういう世界を感じてるんだなぁ」っていう気分に浸れると思いますよ。
使用上の注意点
取り扱いの注意ですが実釣の面では特にありません。SM8325はそれなりにバットパワーがあってしなやかなブランクなので割と安全マージンは残せたと思います。多少ラフに使っても問題ありません。(でも丁寧に使ってね)
グリップ周りの接着剤の類いは極力少なく組み上げています。
リールを装着したまま夏場の高温になる車内や直射日光の当たる場所で保管すると変形する可能性がありますのでご注意を。
出来れば釣行ごとにリールを外すか、リールシートを緩めて涼しい日陰で保管してください。
スペック
ブランク:マグナムクラフト MS8325#1
レングス:5.1ft(153cm)1ピース
チタンティップ:145mm出し、元径1.14mm、先径0.54mm
自重:27.46g
ガイドセッティング:T-ATTG12、T-KTTG6、4、3×5、T-KTSG3 計9個
一月ほど使い込んでみましたがなかなか面白い結果が得られました。
使用ブランクはマグナムクラフト、サクラマススペシャルSM8325#1。
全長5.1ft(153cm)1ピースです。
興味のある方は是非ご検討ください。
オークションは終了したしました。
外観

スレッドカラーはライムチャート。ヨツアミS-PETのグリーンとベストマッチ。

フロントのワインディングチェックとアーバーを兼ねたパーツはチタン削り出し。

エンドは大径開放仕様。
削り出したラバーにフランジ形状のチタンリングをはめ込んでいます。
コルクは少し奮発してフロールプラスグレード(4A+)。
高密度で痩せ難く、目埋めの必要がありません。
リールシート

リールシートはフルスクラッチのカーボンフードです。
詳細は過去記事参照。

今回はチョップドストランドではなくロービングで形状を作ったものをブレードホースでさらに補強しています。
裏側がカッコいいんですけど1ピースロッドなので外して見てもらえないのが残念です。

重量2.8g。軽くてカッチカチ。いい感じです。
ちなみに純正のDPS16フードは2つで7g強。
アーバー、ワインディングチェック
素材はフロントの露出するパーツはチタン製。内部は超々ジュラルミンで製作。

内部アーバーは形状を凸型にすることでブランクとの接地面を広く取りつつ軽量化しています。
実質的にアーバーの役割を担っている壁の部分の厚さは0.5mmほど。この薄さがミソです。

組み込みイメージ。
ブランクの差し込み部は極力短く、且つしっかりと保持できる長さを確保。
アーバーとブランク、グリップパイプのクリアランスは圧入レベルでキツキツです。これが感度に影響します。

アーバーとの接触部分はカーボンで補強してあります。一応試しでやってみましたがぶっちゃけ必要ないと思います。(むしろ無い方が感度いい説も)

ワインディングチェックはクロスカーボン製。などと偉そうに言ってますがただのカーボンパイプの輪切り。
ガイド、スレッド

スレッドはカーボンロービングスレッド。
手間がかかる割に体感できるほどの性能の向上はありません。
完全に自己満足です。
ロッドからガイド生えてるみたいでカッコいい(小並感)

チタン部もカーボンスレッド。
トップガイドはFLトップではなくKTガイドのスレッド固定仕様。ちとカッコ悪いけどパイプトップよりは外れにくいです。

チタンティップは長さ145mm、元径1.14mm、先径0.54mmに加工。
加工の際は熱によって弾性変化が起きないよう流水で冷却しながら湿式で研磨しています。
ガイドセッティングはT-ATTG12、T-KTTG6、4、3×5、T-KTSG3 計9個
トップのみ糸鳴り防止の為SIC。
チタンティップビルド界隈ではおそらく最もポピュラーなセッティングですがガイド数が少し多め。
感度とロッドパワーを高め、ライントラブルを減らす狙い。
自重
自重は27.46g
5ft以上のレングスで金属アーバーとハイテーパーブランクを使ったロッドではこの辺りが限界です。

縦置きで自立する芯出しの精度も地味に注目してほしい。笑
使用感
とにかく高感度。
私のロッドビルド史上、間違いなくブッチギリで高感度です。
極薄金属アーバーと大径グリップパイプの効果でブランクを指で弾くとキンキンと甲高い金属のような音が反響します。(キモチイィ~)
ロッドテーパーはチタンティップなので低負荷では当然EXファストなのですが、中負荷でティップ接合部がしなやかに入るので感覚的にはレギュラーファストといった感じ。
推奨ルアーウェイトはジグ単1g前後。推奨ラインはエステル0.3号。
アジングロッドのド本命ド真ん中という仕上がり。
小アジの数釣りから激渋の大アジ狙いまでなんでもござれの一本です。
ただこのロッド、いろいろ注意点が。
というよりは感度が良すぎることの弊害なのですが、とにかく余計なノイズを拾ってしまうんですね。
まずはラインのノイズ。
まだまだ使えると思って普通に使用していたエステルラインをこのロッドで使ったら糸鳴りが気になって仕方ない。
トルザイトが悪いという訳ではなく、ストラクチャーに擦ったりして微妙にライン表面が痛んでいる個所やキンクをほどいて少しちぢれている個所のほんの僅かな変化だけを拾ってノイズを出す。
毎投同じところでゴソゴソアタリやショートバイトがあると思っちゃってました。
ラインを新品にしたら無事解決。
次にリールのノイズ。
これでも自分リールのメンテには自信あったのですが、このロッド使ってデッドスローの釣りしてると他のロッドでは感じなかったウォームギヤの極極小さな摺動音を感じてしまうんですね。
これもオーバーホールを嫌というほど繰り返して何とか解決。
合わせるリールの巻き心地には注意です。
あとこれははじめての経験だったのですが、ちょっと驚いたのが”スナップのノイズ”
どういう事?って感じですが、これが確かにある。
ジグ単での釣りの時チョンチョンとアクション入れてフリーフォールをとった後ラインにテンションかけると「コリッ」とか「コツッ」とか毎投感じるんですよ。
これをフリーフォール中のアタリだと思って延々合わせ入れてたんですが、どうやらそうじゃないらしい。
この時ティクトのラクリップを使っていたのですが、謎のアタリの正体はこれだったみたい。
フリーフォール中に姿勢の崩れたジグヘッドのアイの後方にスナップが回り込んで泳ぎ出しにアイを乗り越える際に「コリッ」っというノイズを出していた模様。
特にバークレイのアジデントや34のストリームヘッドなど横アイのジグヘッドは症状が顕著です。
スナップやめて直結びにしたらノイズは解消しました。
過ぎたるはなんとやら、感度が良すぎるのも考え物です。
なんかネガティブなことばかり書いてしまいましたが考えてもみてください、いざこの感度がプラスに働いた時のことを。
誇張無しで世界が変わります。まじで。
「世界一アジングの上手い人ってきっとこういう世界を感じてるんだなぁ」っていう気分に浸れると思いますよ。
使用上の注意点
取り扱いの注意ですが実釣の面では特にありません。SM8325はそれなりにバットパワーがあってしなやかなブランクなので割と安全マージンは残せたと思います。多少ラフに使っても問題ありません。(でも丁寧に使ってね)
グリップ周りの接着剤の類いは極力少なく組み上げています。
リールを装着したまま夏場の高温になる車内や直射日光の当たる場所で保管すると変形する可能性がありますのでご注意を。
出来れば釣行ごとにリールを外すか、リールシートを緩めて涼しい日陰で保管してください。
スペック
ブランク:マグナムクラフト MS8325#1
レングス:5.1ft(153cm)1ピース
チタンティップ:145mm出し、元径1.14mm、先径0.54mm
自重:27.46g
ガイドセッティング:T-ATTG12、T-KTTG6、4、3×5、T-KTSG3 計9個
この記事へのコメント
なんかスッゲーロッドになっちゃってるみたいですね〜
最近、私がアジングロッドを作らなくなったのも、アーバーやWCが市販品では納得出来るものもなく、旋盤を置くスペースもなく、作れる人に頼むのも迷惑だし面倒だし…ってなって、市販品のパーツでは作る気が無くなっちゃったんです
でもこんな記事を見るとやっぱ旋盤欲しいな〜って物欲が出てくるやん(๑˃̵ᴗ˂̵)
最近、私がアジングロッドを作らなくなったのも、アーバーやWCが市販品では納得出来るものもなく、旋盤を置くスペースもなく、作れる人に頼むのも迷惑だし面倒だし…ってなって、市販品のパーツでは作る気が無くなっちゃったんです
でもこんな記事を見るとやっぱ旋盤欲しいな〜って物欲が出てくるやん(๑˃̵ᴗ˂̵)
ももじりさん
典型的なロッドビルド倦怠期ですな。
もう諦めて買っちゃいましょう!旋盤!
10万円の初期投資はロッド3本も作ればすぐ回収できますぞ。
現に私はもうほぼ回収済みです。
典型的なロッドビルド倦怠期ですな。
もう諦めて買っちゃいましょう!旋盤!
10万円の初期投資はロッド3本も作ればすぐ回収できますぞ。
現に私はもうほぼ回収済みです。
本当にチタンアーバーが欲しくなります(^^)私には無理ですが…
リールフードの短さを見せたスクリューと前のカーボンで抜けない工夫、細かいところまで計算されつくされている感じがします。
あの構造は響きすぎるので、確かに分からない人はクレーム行ってきそうですねw
ラインの撚れ拾うところとか…
リールフードの短さを見せたスクリューと前のカーボンで抜けない工夫、細かいところまで計算されつくされている感じがします。
あの構造は響きすぎるので、確かに分からない人はクレーム行ってきそうですねw
ラインの撚れ拾うところとか…
自分には真似できませんが、凄く真似してみたくなる構造ですね。なるほどなーっと感心しました。ブランク弾くとキンキンって、実際体験した事ないのですが、このロッド凄く使ってみたくなりますね。
ちょーさん
家中のリールかき集めて全てのリールのフットが装着できるギリギリの長さに調整するのは地味に苦労しました。
黙って外れる仕様にしておけば良かった…。
ワンハンドキャストがデフォになるのでフォアグリップに親指が掛かる程度の長さが欲しかったんですよ。
でも面一の方がカッコいいのよね〜。
家中のリールかき集めて全てのリールのフットが装着できるギリギリの長さに調整するのは地味に苦労しました。
黙って外れる仕様にしておけば良かった…。
ワンハンドキャストがデフォになるのでフォアグリップに親指が掛かる程度の長さが欲しかったんですよ。
でも面一の方がカッコいいのよね〜。
rizapさん
高弾性の素ブランク弾いた時のキンキン感が組み上げてもそのまま残ってる感じですかね。
金属アーバーは1円玉加工しちゃえば簡単に…ゲフンゲフン
硬貨の損壊は法律違反です。
高弾性の素ブランク弾いた時のキンキン感が組み上げてもそのまま残ってる感じですかね。
金属アーバーは1円玉加工しちゃえば簡単に…ゲフンゲフン
硬貨の損壊は法律違反です。
スゲー響きそうですね。
もう今迄のSKSSには戻れなくなりそう…
あとは陽極酸化処理で完璧ですな(ニヤリ)
もう今迄のSKSSには戻れなくなりそう…
あとは陽極酸化処理で完璧ですな(ニヤリ)
tobbiny&co.さん
これ以上の感度はむしろ害になりそうなのですが高感度への欲求は尽きません。
やはり次は鮎用超高弾性ブランクに行くしかないか…?
いっそみんなでプライベートビルダー連盟でも作ってクラウドファンディングでブランク作っちゃいます?
これ以上の感度はむしろ害になりそうなのですが高感度への欲求は尽きません。
やはり次は鮎用超高弾性ブランクに行くしかないか…?
いっそみんなでプライベートビルダー連盟でも作ってクラウドファンディングでブランク作っちゃいます?