チタンティップって結局どうなのよ?

弐號

2018年06月23日 11:37

今回はタイトル通りチタンティップロッドって結局どうなのよ?っていうお話。

まず初めに言いたいのがチタンティップロッドだからといってメチャクチャ感度が良いという訳じゃないということ。

チタンティップのメリットあくまでも"カーボンソリッドよりも柔らかいのに感度が落ちない"ということであってチタンティップが特別感度が良いというわけではないのです。

実際感度の良し悪しは殆どブランクで決まります。

そしてそのブランクも高弾性であれば感度がいいと思われがちですが実はカーボンの弾性よりもテーパーデザインの方が感度に大きく影響します。

マグナムクラフトのブランクを例に挙げるとオール40tのAJX系ブランクと35tのRX系ブランクだとテーパーの大きいRX系ブランクの方が反響感度が良かったりします。
あとはグリップの形状やアーバーの材質、ガイドのレイアウトなど色々とありますが実のところチタンティップが感度に影響を与える部分はごく僅かです。

さて前置きはこのくらいにして肝心のチタンティップそのものについてです。

ティップ素材で感度を比べると、

チューブラー>チタンティップ≧高弾性カーボンソリッド>低弾性カーボンソリッド>グラスソリッド

と言うところでしょうか。(厳密にはグラスにも高弾性と低弾性がありますが省略。)
結局のところ素材が何であれティップを継ぐというのはカーボンブランクに異物をくっ付けてるということ。
素のブランク状態が一番振動伝達がいいのは当たり前です。

翻ってリグの存在感の掴みやすさ(ティップの入りやすさ)を比べると、

グラスソリッド>チタンティップ>低弾性カーボンソリッド>高弾性カーボンソリッド>チューブラー
(弾性係数の上ではグラスファイバーより超弾性チタンの方が柔らかいのですが重量の都合で長く継げない為グラスの方が上)

となります。

つまりチタンティップの最大のメリットは柔らかいのにそこそこ高感度という点なんです。

この「そこそこ」というのが実に重要なんですね〜。
市販のチタンティップロッドを買って期待はずれという感想を持った方も多いんじゃないでしょうか。
チタンティップ=超感度という先入観を持たずその感想を持てた方、素晴らしい!
決してアナタの感覚がおかしい訳じゃありません。

実はチタンティップロッドとは感度に特化したロッドではなく究極のバランス型ロッドなのです。
アジングにおいて欲しいと思う機能は全て揃っているけどどれかに特化させたロッドにはそれぞれ少しずつ及ばないというのが本当のところです。

じゃあ究極の高感度は結局チューブラーなのかというとそれもちょっと違います。
チタンティップとチューブラーを比較するとロッドを強く握るか弱く握るかによってそれぞれ感度が変わってくるんです。

グリップをギュッと強く握って重めのリグを使用する際の感度はチューブラーの方が勝ります。
硬質なカンッというアタリやハードボトムに当てる感覚などはチューブラーの方が強く感じられます。

しかしロッドを手に載せるように軽く握った状態での釣り方の場合はチタンティップの方がアタリが明確に感じられることが多くなります 。
バイトの質にもよりますがティップをポンと震わせるようなアタリの場合、金属ティップの長く振動する特性が強く感じられます。
ロッドを軽く握ることによって金属ティップの振動がブランク全体に伝播するイメージです。

チタンティップロッドを使った人の中で感度が良いという意見とイマイチという意見が分かれる原因はこの辺りにあるのではないかと考えています。

私がロッドビルドで軽量化に躍起になるのもチタンティップは軽く握らないと真価を発揮できないというのがあるからなんですね。

以前某D社のロッドを使わせて頂く機会がありましたが60gを超えるロッドでは正直チタンティップの良いところを生かせていないように思いました。
使ったことはありませんがトレバリズムはスペック的には相当良い線いってるんじゃないかと予想します。
いっそのこと買ってみようかしら。
中古でだけどな!(まさに外道)


関連記事