色々試してみたいことがあって全部ぶち込んだら案の定失敗したロッドになります。
このロッドは実際は6号より前に製作しており、ここでの失敗は6号の制作にフィードバックされてます。
このロッドで試してみたかったことは五つ。
・ブランクの研磨とコーティングによる変化を試す。
・アーバーの組み合わせをフロントにカーボン、リアにジュラルミンで試す。
・中空のクロスカーボングリップを作ってみる。
・カーボンスクリューナットを作ってみる。
・ガイドフットを限界まで削り込む。
・あまりチタンティップを削り込まず基本に近いチタンティップの使用感を再確認してみる。
まずはブランク研磨とコーティングについて。
使用ブランクはマグナムクラフトのライトゲームXシリーズ、X5915。
初めはアンサンド状態で使用してみてから次にアンサンドの凹凸を研磨してNFCでいう所のローカーボンフィニッシュの状態でテスト。
比較すると操作感はほとんど変わらず。曲げ込むと若干しなやかになってるかなぁって感じ。(腰が抜けた印象?)
軽量化はコンマ数グラム程度。
次にウレタンでクリア塗装してテスト。塗装するだけで随分モッチリしたテイストに。嫌いじゃない。
スラムがグラマーロックフィッシュになった感じ。
最後にもう一度剥離してエポキシで薄ーく拭き上げるようにコーティングしてテスト。
これは正直ほぼ最初のフィーリングに戻りました。多分重量も。
ちなみに画像はこの状態です。
ブランクを研磨することによる耐久性への影響ですが、アンサンドの凹凸を削る程度なら作業の際に熱を入れないように注意さえすれば問題ないと思います。(シコシコしてると思いの外熱くなるので注意)
ロッドの生産工場の映像とかで塗装前の研磨工程を見ると回転砥石で引くほど研磨してますからね。
手作業で様子を見ながら研磨する程度は大丈夫でしょう。
結局どれが一番良かったかというと、この辺は感性の話になると思うので良し悪しで断ずることはできませんが、個人的な意見としては黙ってアンサンドのまま使っとけって感じですね。何であれブランクを削るというのは精神衛生上よろしくない。
塗装するにしても凹凸を軽く削る程度のハーフサンド状態に止めておいた方が無難かと思います。カーペンターがそうしてるんだから間違いない。(信者並感)
アーバーの組み合わせについて。
これは結論から言うとgood。
チタンのチェック一体アーバーと比べても感度はさほど変わりません。(少なくとも私の感覚では)
フルチタンより制作が楽になるかなぁと期待しましたが手間はほとんど変わらず。
重量もほとんど変わらず。
デザインは気に入ってるので今後は使い分けですかね。
カーボンスクリューナットについて。
6号に採用した自作カーボンナットの試作品です。
これは正直失敗。
ネジ溝自体の成形は上手くいって動作も良好なのですがツルツル滑って締め込み難いし緩めにくい。
6号では締め込みやすいようにラバーをつけて形状を改良してます。
中空クロスカーボングリップ。
EVAで型取っただけなので作り方は省略。
試作なので1プライで制作しましたが部品単体では少したわみます。
今回の様に太めのグリップに使用するなら十分な強度。
万全を期すなら内側にUDカーボンをもう1~2プライ欲しいかも。
ガイドフット。
これも一応成功。
ガイドフットを限界まで薄く短く削り込んで抜け防止の為にピンホールを開けてます。
半年くらいテストしてますが今のところすっぽ抜けやその兆候もありません。
ただ死ぬほど面倒なので今後は最軽量チャレンジの時くらいしかやらないと思います。
チタンティップ1.2mm~0.58mmの原点回帰セッティング。
これが致命的にダメ。
昔はこれでもスゲーって思ってたんですけどねぇ。
0.4mm以下に研磨したロッドを振った後だとダルくて仕方がない。
特にXシリーズみたいなバットの細いロッドではティップの収束が遅くてキツイ。
チタンの最大の利点である肝心のティップのもたれ感も15cm出しだと全く出ないです。パッツンロッドの先に重りくっつけてるだけって感じ。
市販の0.7とか0.6を使うならやっぱり17~8cmはとらないとだめですね。
キャスト感が悪くなるのは完全に割り切ってチタンは長めに継ぎましょう。
次は逆に極細シェイプで長めにチタン継ぐのも試してみようかな。
他にもブログサボってる間に色々やってたネタがありますので順次アップしていきたいと思います。
↓内容チラ見せ。
4軸カーボン調コスメ。
裏ゴムのカーボンリングテネシーグリップ。
テプラの文字だけをシルクスクリーンのように転写する方法。
他にもたくさん成功したものから失敗したものまで色々とありますのでお楽しみに。
次はSM8325を使用した1&ハーフのロッドかロジギアのTRsensitive54を使用した最軽量チャレンジのネタかな?