チタンティップアジングロッド2号テスト完了

弐號

2018年04月16日 10:54

2月からずっとテストしていたチタンティップのデータ取りが終わったのでオークションに出品したいと思います。

しまったァ!オークション終了時間を23:00と間違えて午前11:00に設定してしまった!お昼に終了するので購入を検討して下さっている方はご注意。

あと記事を書く時に紛らわしいので今回から自作チタンティップロッドに関して便宜上前回のロッドを1号として番号を振っていくことにしました。


製作過程は過去記事をご参照ください。
その1
その2
その3


今回のロッドは反響感度を求めるあまりアーバー等グリップ周りのクリアランスをキツキツに詰めすぎた節がありシートの鳴りや軋みが怖かったんですね。

寒冷下のテストだけではちょっと心配で暖かくなってからのデイでのテストもしたかったので今まで時間がかかってしまいました。(寒暖差で変化することもあるので)
待ってくれていた方には申し訳ないです。

入念にテストできたおかげで良いものに仕上がったと思います。

が、懸念事項がいくつかありますので購入検討されている方は本記事と過去記事を必ずご確認ください。

まずはティップセクションのガイドセッティング。

チタン部のガイド数は結局トップ含めて2個でいくことにしました。

ガイド間を広くとるとティップ絡みのリスクが大きくなるのですが、今回のセッティングは奇跡的にベストなバランスで配置できました。

ティップのバタつきもなく、ダブルハンドでビシッとキャストしてもトラブルなく軽快に投げられます。

チタンティップは本来ワンハンドでティップのブレを殺すようにキャストするのがセオリーなのでこれは大きなメリットです。
トップガイドをシングルフットにしたこととティップ自体をかなり削り込んで軽量化したことが功を奏したようです。

ガイド数を減らしてティップをより低負荷で曲がるようにすることが狙いだったので、ある程度の糸絡みやキャスト感の悪さは覚悟していたのですが嬉しい誤算ですね。


デメリットとしてはガイド間が広いためリグを巻き込んだ際の負荷が大きいことです。
下の画像のようにラインに大きな角度がついてしまいます。(3個配置の場合と比較)
いかに形状記憶合金といっても強く曲げると塑性変形してしまう可能性があるので注意が必要です。


まぁ今現在極細カーボンソリッドなどを使われている方なら心配ないと思います。カーボンソリッドよりは遥かに頑丈です。

余談にはなりますが個人的にチタンティップの一番のメリットはラフに使える点にあると思ってるんですよね。

ブラインドの釣りでは意図的にリグを巻き込んでからドラグを引き出してキャストの垂らしをとったり、移動時にはトップガイドにジグヘッドくっ付けたまま移動したりとめちゃくちゃラフに使えます。褒められた使い方ではありませんが・・・。

車にロッド積み込む際もカーボンソリッドだったら確実に折れてたなという場面も多々あります。
これ絶対チタンティップビルダーあるあるですよね?笑

まぁ今回のロッドはそういう使い方ができないというだけです。(普通誰もしない)
ガイドを減らすことでティップがより低負荷で入りやすくなり、軽量リグでの情報量はグッと上がっているので総合するとメリットの方が大きいように思います。


あと心配事と言えばグリップのこの部分ですね。


ご覧の通りチタンのリム部分は被せてエポキシで接着しているだけなのでロッドホルダーなどに入れる際フチに強く当てたりすると外れてしまう可能性があります。

一応この部分は衝撃に強い粘りのあるエポキシを使用していますが経年でどうなるか少々不安です。
外れたらまた付ければ良いだけの話なんですけど物作りをする者の端くれとしてはあまりそういうことは言いたくありませんよね。


あとはこのバットエンドですね。

壁にタックルを立てかける際、地面がツルツルだと滑って倒れます。大事なリールを傷つけないように気を付けてください。


注意事項はこんなところでしょうか。

使い心地ですが総評すると非常に使いやすいロッドという感じです。
0.5gジグ単の存在感をしっかり感じるティップを持ちながら2g強のジグヘッドまでビシッと振り抜ける非常に軽快感のあるバーサタイルな仕上がりになってると思います。はっきり言って奇跡的なバランスです。

今回かなり拘った”反響感度”についてですが、うん・・・普通に良い、良いんですよ・・・。
少なくともこのロッドが完成した時点では間違いなく自分のロッドビルド史上一番感度が良かったんですよ・・・。

後出しじゃんけんみたいなことしたくないので正直に言いますが、このロッドの後に作ったロッドの方がはるかに反響感度が良かったんですよね。残念ながら。
フルカーボンシートの記事の中で仮組してみてたアレですわ。

2本持ち出して比べてみたら明らかに違って驚愕。色々秘密はあるのですがそのへん詳しくはまた後日。

ということで反響特化という謳い文句は一先ず外させていただきます。
そっちのコンセプトのロッドもそのうちオークション出品すると思うので、究極の反響感度ロッドをお求めの方は今回のロッドの購入は見送ってださい。(現在友人よりオーダーが入っているので次の出品は少し先にはなると思います。)


本当は「俺が考える究極の高感度ロッドはコレだ!!」って感じで大手振って売り出したかったのですが・・・。
そんな感じで自分の心象としては少々ケチが付いたような気がして複雑なのですがそれでもかまわないという方、ご入札お待ちしております!

今回のロッドは重量を少々犠牲にしたチタンパーツ盛々仕様なので質感はなかなか高く仕上がってると思います。
次から作るロッドは性能重視で意匠的にはかなり簡素な作りになると思いますので今回の様なロッドはおそらく最後です。


チタンティップ2号 最終スペック

ブランク:マグナムクラフトR8626#1
レングス:約5’5”(165.5cm)仕舞寸法146cm
チタンティップ:145mm出し、元径1.2mm、先径0.44mm
ガイドセッティング:ATTG16、8、KTTG6、4、3×3、KTSG3 計8個所
自重:43.18g

オークション出品ページ
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x536233531

関連記事